昔昔、あるところにブイ太郎という、少年野球の指導者がいました。
ブイ太郎は、自分のチームを日本で一番強いチームにしようと思いました。
そこで、少年たちに厳しい練習をたくさんさせたり、熱心に野球の技術を教え込みました。
少年たちが試合でミスをしたり、手を抜いて練習をしたら、汚い言葉や暴力を使って少年たちに怒りをぶつけました。ぶんなぐることもしばしばでした。
少年たちはブイ太郎に怒られないように、一生懸命練習しました。
そして、ブイ太郎のチームは全国大会で優勝して、日本で一番強いチームになりました。
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話はここで終わりません。
優勝したあと、何年かして、ブイ太郎はかつて優勝した教え子たちが今どんな仕事についているのか調べました。
教え子のうち何人がプロの野球選手になったのか、知りたかったのです。
ブイ太郎は、期待に胸をふくらませてうきうきしました。
調べた結果、プロの野球選手になった子は、一人もいませんでした。
みんな野球を嫌いになっていました。
ブイ太郎のチームにいる間は、ブイ太郎に怒られるのが怖いから野球をやっていたけれど、ブイ太郎のチームから卒業したとたん、みんな野球をやめてしまったのです。
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それからのブイ太郎は、自分のチームの少年たちが失敗しても、汚い言葉を使ったり、暴力をつかって怖がらせることをしなくなりました。
少年たちが手を抜いたプレイをしても、殴ったりせずに、粘り強く説得しました。
少年たちが素晴らしいプレイをしたら、心から喜びました。ときにはうれしくて涙ぐんでしまうこともありました。
その結果、ブイ太郎のチームからはたくさんの教え子がプロの野球選手になりました。
みんな、野球が大好きだったので、一人立ちしても野球を続けたのです。
またね!!
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