昔の善く戦う者は、先ず勝つ可からざるを為して、以て敵の勝つ可きを待つ。

(戦上手は、まず守備を固めて相手の攻めを封じてから、相手がスキを見せるのを待つ(意訳))

昔の中国の軍師の孫子のお言葉だそうです。

テレビにしろ新聞にしろ、スポーツのニュースって攻撃の選手を英雄扱いすることが多いよね。得点を入れたり、ゴールを決めたシーンを取り上げることが多いよね。

攻撃は守備に比べて華麗なように見えるから、守備より攻撃のほうが好きな人も多いと思います。ロイチも攻撃のほうが好きです。

でも、攻撃と守備、どちらが大事か聞かれたら、守備のほうがはるかに大事だと即答します。

なぜかって?理由はありすぎるくらいにあるから下に並べるね。

守備ががたついていると、攻撃のチャンスが少なくなる。

例えば、サッカー。守備力が貧弱だと、相手のボールを奪えないんだよね。相手のボールを奪うには、味方同士で連携して陣形(ゾーン)を組んだりする必要があるんだけれど、それがザルだと、相手からボールを奪えません。相手からボールが奪えないと、攻撃のチャンスが少なくなって、得点を入れにくくなるんだよね。

逆に守備が磐石だと、相手の勢いを殺せるので、なんどでも流れを自分達にもってくることができます。相手のボールを奪えるので、攻撃のチャンスをなんどもつくることができます。

守備は攻撃に比べて安定した成果を出しやすい。

野球で考えてみようか。打撃は水物という言葉があるように、どんなに攻撃力が高いチームも、打てるときは打てるし、打てないときは打てないんだよね。

3割打てる野球選手のイチローでも、7割の打席は失敗してるでしょ?けど、イチローは守備ではほとんどエラーしないよね。

守備は攻撃に比べて、好不調の波が小さいんだよね。

つまり、毎試合高い得点をあげられるチームよりも失点0の鉄壁の守備を誇るチームをつくるほうが現実的なんだよね。

守備が鉄壁だったら毎試合失点を少なく抑えられることが保障されているからね。一方、攻撃力が高くても、得点が入るとは限らないからね。

守備が貧弱だと、戦い方の選択肢が少なくなる。

守備が貧弱だと、持久戦に不利。

例えば、海の上で空母同士が戦闘機を飛ばしあって戦っているとします。空母の守備力が貧弱で、ちょっと撃たれただけですぐに沈んでしまう場合、長期戦ができないんだよね。つまり短期決戦しかできません。しかも、相手より先に敵の空母を見つけて攻撃する必要があります。だって、ちょっと撃たれただけで沈むんだから、相手に先に攻撃をされる=沈没=負け でしょ?

守備が貧弱だと、リスクをとって攻撃できなくなる。

これもサッカーで例えるとわかりやすいね。守備はザルだけど、攻撃力がものすごく高いチームがボールを持って攻めているとします。ボールをもった選手は、リスクをとってドリブル突破をしたり、意表をつくようなロングパスをすることを頭の片隅でためらってしまうんだよね。相手にボールを奪われる可能性が高いから。相手にボールを奪われてカウンター攻撃をされたときに、貧弱な守備で耐えきる自信がないから。だからリスクをとって攻め込めずに、相手にボールを奪われないような無難なプレーに終始します。つまり、守備が貧弱だと、それに引きずられて攻撃力も貧弱になってしまうんだよね。

攻撃重視のチームは負けない戦い方ができない。

攻撃重視のチームは引き分けにもっていけないんだよね。勝つか負けるかしかありません。野球で例えると、攻撃重視のチームはハイスコアゲームになり勝ちです。10対9とか、6対8とかね。守備はザルだからたくさん失点をするけれど、攻撃力は高いからたくさん点をいれることもあるからね。ハイスコアゲームだと、引き分けにすることが難しいよね。逆に、守備重視のチームはロースコアゲームになりがちです。0対0とか、0対1とかね。守備は鉄壁だから失点は0点か1点になることが多い一方、攻撃も貧弱だから0点か1点になることが多いんだよね。つまり、たとえ打撃の調子が悪くても、鉄壁の守備で失点を0点にすることで、引き分けにもっていくことができるんだよね。攻撃重視のチームがそうはいきません。攻撃の調子が悪かったら、負けるしかありません。

 

 

ちょっと考えただけでもこんなに理由があります。もちろん、勝利のために攻撃する気持ちを失っちゃいけないんだけれど、守備があって初めて攻撃が成り立つんだよね。

読んでくれてありがとさん!!

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